損益分岐点とは?
損益分岐点という考え方をご存知でしょうか?
損益分岐点を理解していると創業計画書(事業計画書)の作成にも役立ち、また、創業後の経営にも役立ちます。
今回はその損益分岐点について簡単にふれたいと思います。
損益分岐点
1 損益分岐点売上高とは
売上高と費用が等しく、利益も損失も出ない(要はプラマイゼロ)状態になる売上高のことです。
式であらわすと
売上高-(売上高×変動費率)―固定費=0
となります。
ちなみに
変動費(売上高×変動費率)とは→売上高に直接対応して変動する費用。(売上が増えることにほぼ比例して増える費用)
具体的には、飲食店の食品仕入れ、小売店の商品仕入れなどです。
固定費とは→売上高と直接対応せず、ほぼ固定の費用。(売上が増えてもそれほど比例せずに増えない費用)
具体的には、店舗や事務所の家賃、電話代などの通信費、人件費などです。
損益分岐点、変動費と固定費、この3つを理解すれば、
・自分の事業がいくらの売上で利益が出るようになるのか?
・自分の事業の目標利益を出すにはいくらの売上が必要なのか?
勘ではなく、数字として把握することができるようになります。
2 創業計画書の事業の見通し欄
日本政策金融公庫の創業計画書には事業の見通しという記載欄があります。
その欄にこれから創業する事業の計画(損益)を記載します。
そこで、1の損益分岐点という考え方に加えて次のプラスαを考慮する必要があります。
具体的には
・借入金の返済
・自分の生活費(個人事業主の場合)
上記2つの支払いができるくらいの利益が出る計画にしましょう。
つまり、「借入の返済」と「生活」ができる計画にするということです。
最初から、借入の返済も生活もできない計画では貸してもらえないからです。
まとめ
私見にはなりますが、中小企業では、ずっと事業をされている経営者の方でも、損益分岐点をしっかり理解して数字として把握されている方はかなり少ない印象です。
逆に言えば、創業時からここを理解するだけでも一歩抜け出していると言えます。
また、経営者になれば、銀行に決算の説明を行うことも出てきます。
その際にもしっかりした説明ができるようになり、銀行からも評価されやすくなります。
これから創業される方も、損益分岐点については覚えておくことをおすすめいたします。