創業融資 自己資金編 その2
自己資金の内容
自己資金とは、「事業を始める為に必要なお金のうち、自分で用意しなければならないお金」です。
この自己資金の金額も重要ですが、日本政策金融公庫は自己資金の中身をかなり重要視します。
要はそのお金の出どころです。
1 自己資金の中身とは?
① 給料などでコツコツと貯めたお金
② 退職金
③ 親、知人などから支援もしくは借りたお金
などが考えられます。
この中で一番評価が高いのは①です。
起業、創業の多くの場合は、過去の事業実績や売上というものがありません。
そんなときに、貸し手である日本政策金融公庫はどこを見るか?
それは借り手である経営者その人です。
起業を本気で考えているならお金を貯めるはずです。
そこから
・計画性の有無
・事業にかける想いの大きさ
・コツコツと努力できる人かどうか
などを判断しています。
もちろん、融資はその業種への経験や資格など、自己資金以外の条件を総合的に見て可否と金額を決定しますので、①が少なくて②が大部分だとしても、その評価に見合った融資はおります。
ですが、①、②がほぼなく③が大部分という場合はかなり厳しくなります。
起業するのに貯めていないという事実もありますが、「見せ金」を疑われるからです。
2 見せ金はダメ
見せ金とは一時的に借りるなどして用意したお金で自己資金のように見せる行為です。
典型的な例は、親兄弟等の親族や知人に借りて、融資が通ったら返すというものです。
親に資力があり、贈与契約書もあるなどの場合だと見せ金でなく自己資金として認めてもらえる場合もあります・・・
基本的には「見せ金ではない」という証明は難しいです。
3 自己資金の確認方法
自己資金は何で確認されるのか?
ズバリ預金通帳そのものです。
6ヶ月分程度は見られます。
ちゃんと貯めたものかどうか?
出どころ不明な入金がないか?
を確認されます。
ちなみに、最近はエコ通帳など紙の通帳を発行しないものもあります。
ですが、融資の際の証明書類としては「紙の通帳」の方が良いです。
起業を考えている方は、給与振込口座などのお金を貯める口座については、あえて紙の通帳を用意しておきましょう。
まとめ
2回に渡って自己資金について書いてきましたが、参考になりましたでしょうか?
① 申込の要件は緩和されましたが、それでも最低限の自己資金は必要。
② 自己資金の中身(自分で貯めたものか、本当に自分のお金か)が重要
③ その自己資金の内容を預金通帳で確認される
というところがポイントです。
繰り返しますが、融資を受ける本来の目的は事業の成功です。
自己資金は融資を受ける為にも必要ですが、それ以上に、本来の目的である事業の成功の為に何より必要なものです。
起業準備中の方はこれらを参考にしながら準備をしてください。
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